SUNDAY TIMES.no,192

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「老後に乗るつもりだったMini」

──30年のバトンが、いま木田さんの手で走り出す日がやってきました。

“Miniに乗るのは、老後の楽しみやって思ってたんです”
静かに、けれどしみじみと語る木田さんの目には、Miniへの特別な想いが宿っていました。

30年前──キングスロードで新車としてこの世に送り出された1台のMini。

2人のオーナーの手を経て、15年前、イベントのフリーマーケットで見事Kさんのもとにやってきました。
そして今、長い眠りから目を覚まし、再び走り出す準備が整い、、いま。

 

 

1 中学生で出会った“未来の車”

木田さんがMiniに出会ったのは、中学生の頃。
「プラモデルを作ってましたね。当たり前のように、“将来はこれに乗る”って決めてました」

あらゆる所で見かけるたびに惹かれていった、小さくて、丸くて、どこか品のある姿。
“将来”という言葉が、まだずっと遠い存在だった頃、Miniは木田さんにとって理想の象徴だったようです。

「昔から“丸目”が好きなんです。あの優しい顔を見ると、なんか落ち着くんですよ」

Miniはただの車じゃなかったんです。

未来への夢であり、心の奥に残り続ける“ひとめぼれ”だったそうです。

 

 

2 一度手にしたけれど…中途半端な気持ち

30代半ば。ようやく手が届きそうになった頃、1台のMiniを手に入れたそうです。
でも──

「その時、自分の気持ちが中途半端やったんです。事業を始めたばかりで忙しくて、かわいがってやれへんかった」

Miniに対する気持ちがあったのは確か。だけど、向き合う余裕がなかった時期で、
結果、せっかく手に入れたMiniを手放してしまうことに。

「今思えば、あれはMiniにも、自分にもかわいそうなことしたなぁって思います」

心の中にはずっと引っかかっていたんですね。
“いつか、ちゃんと迎えに行かなあかんな──”

 

3 フリーマーケットのくじで巡ってきた運命
そして運命は、思いがけない形で訪れました。

15年前、キングスロードで開催されたフリーマーケットのイベント。
その日、Kさんはくじ引きで1台のMiniを見事当てました。

「まさか自分が当たるなんて…。あれは本当に“巡ってきた”って感じでしたね」

このMini──実は、今から30年前にキングスロードで新車として販売されたものでした。
そこから2人のオーナーが乗り継ぎ、長い時間を旅して、最終的に木田さん元へ。

「もうね、すぐガレージに入れました。いつか乗る、その日まで大事に置いとこうって」

それから15年。Miniはずっと自宅ガレージで静かに眠り続けていました。

 

 

4 、30年越しの再始動──Miniと生きるこれから
今、ついにその扉が開かれる。

生活も落ち着き、子育てもひと段落。
「今なら、このMiniと向き合える」──そう思ったKさんは、迷わずキングスロードに声をかけてくれました。

「やっぱり、始まりの場所に戻りたかったんです」

社長の人柄、スタッフの情熱、Miniへの深い愛情。
15年前のイベントで感じた“安心できる場所”が、今のきださんを動かしたようでした。

「このMiniと一緒に、どこでも行きますよ!どこへでも──」

30年前、新車として誰かの人生を走り出したMiniは、今、また新たな章を迎えています。
そのハンドルを握るのは、15年もの間、静かに夢を温めてきてくれました。

 

車輌情報
・モデル名:ローバーミニ1300本国仕様1300キャブ車スプライト
・年式:1995
・購入時期:15年前のフリマの抽選
99800円のくじ
・ボディカラー:フレームレッド

木田さん

素敵なお話をありがとうございました。
Miniはただの車じゃなくて、「いつか」の夢を乗せるタイムマシンみたいな存在。

15年前に出会っていただいて、

ガレージで眠っていたMiniが今、風を切って走る姿を、きっと昔の自分が誇らしげに見ているはず。

これからもMiniとの時間を、どうか思いっきり楽しんでください。
そして、またツーリングでお会いできるのを楽しみにしています。

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